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嚥下用とろみ剤(市販品)完全比較ガイド:IDDSI対応の選び方と使い方

嚥下障害のある方が飲料・食事を安全に摂取するために、とろみ剤(増粘剤)は欠かせないアイテムです。市販されているとろみ剤にはさまざまな種類があり、成分・使用量・IDDSIへの適合性が異なります。本ガイドでは主要製品を比較し、正しい選び方・使い方を解説します。

デンプン系 vs キサンタンガム系:特性の違い

とろみ剤は大きくデンプン系キサンタンガム系の2種類に分けられます。それぞれに特性があり、使用場面によって向き・不向きがあります。

デンプン系

キサンタンガム系

主要製品の比較

製品名 増粘成分 対応IDDSIレベル 100mLあたりの使用量 参考価格(円/g)
ネオハイトロミールNEXT キサンタンガム L2〜L4 L3: 1.5g / L4: 3g 約2.5
トロメリン顆粒 デンプン系 L2〜L3 L3: 3g 約1.8
つるりんこQuickly キサンタンガム L2〜L4 L3: 1g / L4: 2g 約3.0
Resource ThickenUp Clear キサンタンガム L1〜L4 L3: 1.2g / L4: 2.4g 約4.5

使用量は製品・飲料の種類・温度によって異なります。必ず製品の指示に従い、フォークテスト等でIDDSI基準を確認してください。

とろみ剤の調合手順

正確なとろみ調製は誤嚥事故を防ぐ上で非常に重要です。以下の手順を守ってください。

  1. 飲料の量を正確に計る:デジタルスケールや計量カップを使用する
  2. とろみ剤を計量する:目分量は避け、必ずスプーンかスケールで正確に計る
  3. よく混ぜる:均一に溶けるまでしっかりかき混ぜる(粉がダマになると部分的に濃いとろみができる)
  4. 待機時間を守る:キサンタンガム系は混合後1〜2分でとろみが安定する。製品によって異なるため必ず確認する
  5. テクスチャーを確認:フォークテスト(フォークの歯の間から流れ落ちるかどうか)やIDDSIフロートテストで正しいレベルに達しているか確認する

ワルファリン服用者への注意(重要)

一部のキサンタンガム系とろみ剤にはビタミンKが含まれており、抗凝固薬ワルファリン(ワーファリン)の効果に影響を与える可能性があります。

ビタミンK含有量が明記されている製品を選ぶか、デンプン系の製品を検討することも一つの選択肢です。

介護保険での購入補助

とろみ剤は現時点で介護保険の福祉用具購入の対象外です(2026年4月現在)。ただし、以下の場合に一部補助が受けられることがあります。

お住まいの市区町村の介護保険担当窓口や、ケアマネジャーに相談することをお勧めします。

安定したとろみのためのコツ

まとめ

キサンタンガム系とろみ剤はIDDSI基準を安定的に達成しやすく、温度変化にも強いため、多くの嚥下ケア場面で推奨されています。ただし薬との相互作用や価格面も考慮し、医療・介護チームと連携しながら最適な製品を選択することが重要です。正確な計量と適切な手順による調製が、嚥下障害のある方の安全な食事生活を支えます。


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