IDDSIレベル7:普通食と適応食(Easy to Chew)
IDDSIレベル7はIDDSIフレームワークにおける最高位の食事形態を表します——制限のない普通食、または適応食(Easy to Chew)です。食形態の連続スペクトルの最上位に位置し、レベル6(ソフト・一口大)の上にあります。
IDDSIレベル7の二つの意味
レベル7はIDDSI 2019フレームワークで二つのサブカテゴリに明確に区分されます:
7A — 普通食(Regular)
食形態の変更を一切行っていない通常の食事。嚥下困難のない人、または低レベルから完全に回復した患者に適します。
7B — 食べやすい食事(Easy to Chew)
レベル7の中でも、噛みやすいよう軽微な調整が加えられた食事:
- 特に硬い部分(皮、筋、骨)の除去
- やや小さめのカット(ただし1.5 cmに限定されない)
- やわらかい調理法
- 完全な咀嚼能力が必要だが、普通食より力が不要
レベル7の対象者
嚥下障害のない人(7A)
- 嚥下困難と診断されていない一般成人
食べやすい食事(7B)の対象
- 軽度の歯列問題——欠損歯や義歯による咀嚼力低下、嚥下機能は正常
- 軽度の顎関節問題——開口制限や関節痛
- 頭頸部がん患者——放射線治療後の軽度開口制限・口腔乾燥、嚥下機能は完全
- レベル6からのアップグレード——言語聴覚士が嚥下機能の完全回復を確認後
低レベルからレベル7へのアップグレード基準
レベル6からレベル7へのアップグレードは、言語聴覚士による正式な評価の後に決定されます:
- レベル6でむせや誤嚥なく4〜8週間食事できている
- 食事中の疲労が著しく減少
- 嚥下機能評価(MBSSまたはFEES)で咽頭クリアランスが良好
- 神経学的・基礎疾患が安定している
重要: 患者本人が希望しても、言語聴覚士の正式な評価なしに介護者が独自にレベルをアップグレードしてはなりません。
日本の嚥下調整食分類との対応
日本嚥下調整食学会分類2021では、IDDSIレベル7に対応するのは「常食」(嚥下調整食なし)または「やわらか食」に相当します。施設間移行時は両分類の定義の違いに注意が必要です。
参考文献
- IDDSI Committee. (2019). IDDSI Framework: Complete Definitions. iddsi.org.
- Cichero JAY, et al. (2017). Dysphagia, 32(2), 293–314.
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