IDDSIスプーン傾けテスト
**スプーン傾けテスト(Spoon Tilt Test)**はIDDSI 2019フレームワークが定める補助的な確認方法で、固形食(主にレベル4〜5)の凝集性(食塊がまとまっているか)と湿潤度を評価するために使用されます。また、液体のとろみ具合の目視確認にも使われます。
スプーン傾けテストの目的
- 食形態調整食品の湿潤度と凝集性を確認する
- 食品が**乾燥しすぎ(口の中で散らばる)または湿りすぎ(液体状に流れてしまう)**でないかを確認する
- 液体の場合はとろみ加減を視覚的に評価する
手順
固形食の場合
- 代表的な量の食品をテーブルスプーンに乗せる
- スプーンを傾けて、食品が重力で落ちるかどうかを観察する
- 食品の挙動を下の基準と照合する
液体の場合
- 液体をテーブルスプーンにすくう
- スプーンを傾けて液体の流れ方を観察する
判定基準
固形食(レベル4〜6)
| 観察 | 解釈 |
|---|---|
| 食品がゆっくり滑り落ち、スプーンに少し残る | 適切——合格 |
| 食品がスプーンに完全にくっついて落ちない | 乾燥しすぎまたは粘りすぎ——失敗 |
| 食品が液体のように流れてしまう | 湿りすぎ(液体状になっている)——レベルの再確認が必要 |
| 食品がバラバラに崩れて落ちる | 凝集性が低い——失敗;誤嚥リスクあり |
レベル4(ペースト状)の合格基準: スプーンを傾けるとゆっくりと落ちる;形を保たない;スプーンに少量残ることがある。
レベル5(みじん切り・湿潤)の合格基準: 傾けると滑り落ちる;まとまった小さな粒子として落ちる;液体として流れてはいけない。
レベル6(ソフト・一口大)の合格基準: 傾けても少し粘り気がある;大きすぎる(1.5 cm超)切れ端が見えてはいけない。
液体でのスプーン傾けテスト(補足)
| 観察 | 推定レベル |
|---|---|
| すぐに流れてしまう(水のように) | レベル0(薄い) |
| ゆっくり流れる | レベル1–2 |
| 非常にゆっくり流れ、スプーンに残る | レベル3 |
| ほとんど流れない、形を保つ | レベル4 |
重要: スプーン傾けテストは視覚的・補助的な確認ツールです。液体の正式な判定はシリンジフローテスト(10 mlシリンジ、10秒)で行う必要があります。
よくあるエラーと対策
乾燥した食品をそのままテストする 食品は提供温度でテストする。冷えた食品はより硬くなり結果が変わります。
湿潤度の主観的評価 複数のスタッフが定期的にテストし、結果を記録することで一貫性を確保します。
ソース/肉汁の過剰添加 とろみをつけすぎたソースは食品のレベルを下げることがあります。食品とソースの全体としての粘度を確認してください。
施設での実施推奨
- 毎食前: 各食形態の代表サンプルでスプーン傾けテストを実施
- 記録: テスト結果(合格/不合格)をシフトごとに記録
- 問題発見時: 即座に調理スタッフに通知し、再調製または代替品を提供
参考文献
- IDDSI Committee. (2019). IDDSI Framework: Complete Definitions. iddsi.org.
このページの情報は教育目的のみです。IDDSI食事レベルは資格を持つ言語聴覚士が処方する必要があります。